2021年3月1週の展望

投稿者: | 2021年2月28日
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今週のJRAは中山、阪神、小倉の3場開催。日曜日には中山競馬場で皐月賞トライアルの弥生賞ディープインパクト記念(G2)が行われる。土曜日には阪神競馬場で桜花賞トライアルのチューリップ賞(G3)が、中山競馬場ではスプリント重賞のオーシャンステークス(G3)が行われる。一方、地方競馬は木曜日に川崎競馬場で交流重賞のエンプレス杯だ。川崎2100mと長距離戦で、牝馬限定の地方交流重賞では最長距離のレースのひとつになっている。

弥生賞ディープインパクト記念(G2)

中山競馬場の芝2000mで行われる皐月賞への最重要ステップレースだ。過去10年で1番人気は4-2-0-4と4勝で6連対と信頼度は高い。また2番人気も3-1-2-4とこちらも3勝4連対と好成績を収めており、上位人気馬の活躍が目立つレースだ。ステップとしては朝日杯FSやホーププルS組みが上位争いをしている。すでに賞金を獲得している馬は余裕残しで出走してくることもあり、ここで皐月賞への権利を獲得したい格下馬が好走することもある。当日は馬の状態もチェックしておきたい。今年の注目馬は何と言ってもダノンザキッドだ。デビューから3連勝でホープフルSを制覇してクラシックに名乗りを上げた。スタートして難なく好位で折り合う気性面の良さ、追えば追う分だけキッチリ伸びる末脚、雄大な馬体など、勝ち方に派手さは無いが、すでに完成した雰囲気を持っている。父がジャスタウェイで今後の成長が期待でき、距離もこなしてくれるはず。先ずはディープインパクト記念を勝って3冠ロードの船出を飾りたい。桜花賞馬キストゥヘヴンの仔タイムトゥヘヴンにも注目。未勝利を勝ち上がった後、重賞の京成杯に挑戦して2着と健闘した。正直、マイペースの逃げで勝ち切れないのは案外だったが、安定した先行力は警戒する必要がある。同レース3着だったテンバガーは4コーナーで大外を回りながらも、直線ではよく伸びて3着だった。まだ1勝馬で権利獲得は必須になる。中途半端な仕上げでは出走してこないはずだ。2戦2勝の外国産馬シュネルマイスターも楽しみな一頭だ。前走のひいらぎ賞では瞬発力の違いを見せつけて3馬身差の完勝劇。1勝クラスでは決定的な差をつけており、重賞でも通用することは間違いないだろう。しかし今回は距離延長もあるが、ダノンザキッドという強敵が立ちふさがる。ただ、それでも未知の魅力に溢れており楽しめそうな一頭だ。その他では、ホープフルS4着のタイトルホルダー、未勝利と1勝クラスを連勝中のワンデイモア、新馬勝ちのホウオウサンデーなどが登録している。ダノンザキッドの21年始動戦。見逃せないレースになりそうだ。

オーシャンステークス(G3)

スプリンターズSと同じ舞台で行われ、今年の短距離路線を占う重要な一戦だ。過去10年の1番人気の成績は3-2-2-3とまずまず。年齢別では5歳馬が過去5年で4勝と大活躍している。6歳や7歳馬も活躍しており、高齢馬でも好走できるレースだ。ステップは多岐に渡るが、オープン特別の勝ち馬や昇級組の好走が目立っている。今年はカレンモエに注目。父ロードカナロア、母はカレンチャンという生粋のスプリンター血統の同馬。そのため一貫して芝1200を使われおり、キャリアも9戦と浅い。初重賞挑戦となった京阪杯は1番人気で2着に敗退。勝つことはできなかったが、先行した馬の中では、この馬だけが力強い伸び脚を見せていた。今回中山は初となるが、これまでのレースぶりから、不安より期待の方が大きい馬だ。カレンモエに続くのが、スプリンターズSで3着のアウィルアウェイか。前走のマイルCSは12着に大敗したが、距離が明らかに長かった。新馬、特別と連勝を決めた素質馬で、昨年はシルクロードSも勝っており、中山の1200mなら巻き返しは必至だろう。グルーヴィットは一時期マイル戦で不振に陥ったが、短い距離に活路を求めて復調。前走の北九州短距離では馬群を割って鋭伸しており、勝ち馬の切れ脚に屈したものの存在感は十分だった。中山は過去2戦とも敗退しているが、いずれもマイル戦。1200mなら見直しが必要だ。グルーヴィットを北九州短距離で退けたラヴィングアンサーにも注目。脚質が追い込み一辺倒で展開に左右されるが、ハマったときの爆発力は今メンバーの中でも屈指の存在。まとめて差し切るシーンも考えられる。上がり馬では中山で2勝、3勝クラスを連勝しているアルピニズムが面白い。楽に好位をとれるスピードと抜け出す脚の速さは重賞でも通用していい。4歳馬で一戦ごとの成長もはっきり見て取れる。今の勢いでどこまで通用するか注目してみたい。その他では、暮れの中山で勝利を飾ったアストラエンブレム、年明けの新春を勝っているスギノヴォルケーノ、葵Sの勝ち馬ビアンフェ、最近はダートを使われているが、芝の実績もあるダイメイフジなど多彩なメンバーが登録している。

チューリップ賞(G3)

阪神芝1600mの外回りコースで行われる、桜花賞への最重要ステップレース。過去の勝ち馬は牝馬限定戦のみならず、古馬になっても活躍する馬が出現している。過去10年で1番人気は5-1-2-2と5勝6連対、3着内率80%と抜群の安定感を誇っている。上位人気馬の活躍が目立ち、平穏な決着になるケースが多い。また、昨年は阪神JF組が上位3着までを独占したように、例年、阪神JF組が好走している。阪神JF組には注目しておきたい。今年の登録は12頭と少なく、メンバーも例年に比べて小粒な印象は否めない。そんな中でも重賞2勝馬で、阪神JFで4着に健闘したメイケイエールに注目したい。ファンタジーSのレコード勝ちで非凡なスピードを証明。一転して阪神JFでは大外枠や出遅れなど不利が重なる展開に。それでも最後の直線は大外を一気に伸び、あわやのシーンを演出した。残り100mで一杯になったが、早めに仕掛けた分の差。メンバーが大幅に弱化される今回は落とせない一戦になりそうだ。アルテミスSでソダシの4着があるストゥーティが次位か。ここ2戦は1勝クラスを勝ち切れていないが、新馬戦では朝日杯FSで3着したレッドベルオーブに勝っているところは強調できる。フェアリーSで1番人気に支持されたテンハッピーローズにも注目。そのフェアリーSでは差し馬の展開となり4着と伸びきれなかった。血統的にここで終わるような馬ではなく、阪神で変わり身を見せるか期待してみたい。その他では、こぶし賞で3着だったレアシャンパーニュ、つばき賞2着のタガノディアーナ、東京で春菜賞を2着したタイニーロマンスなどが登録している。

エンプレス杯

川崎の2100m戦で牝馬には過酷な長距離戦。レース傾向は前半スローペースとなり、後半は残り800mからロングスパートによる持久力の戦いになる。過去10年で1番人気は5-3-1-0(2012年は積雪で中止)で絶対的な信頼度となっている。過去10年JRAの馬がすべて勝利しており、地方馬は地の利を活かして2着に食い込むのが精一杯と言ったところ。ステップとしては東海ステークスや川崎記念組みの活躍が目立っている。今年もJRA勢に注目が集まりそうだが、中でもマルシュロレーヌには勢いがある。芝では大成できなかったが、ダートで3勝クラスを快勝すると、大井で2つの重賞を制覇するなどダート適性が開花した。TCK女王盃は自慢の末脚を繰り出して先行勢を一気に飲み込み完勝。最後の末脚は牝馬特有の切れ脚に加えて持続力も抜群。ただ大井でのレースぶりは、長い直線をフルに活かし切った末脚勝負の形。直線が短い川崎でどのようなレースをするか見ものだ。マドラスチェックは昨年のTCK女王盃を制し、JBCでも2着するなど活躍が目立った。前走のTCK女王盃はハイペースから勝ちにいって一杯になってしまったが、4コーナーでは見せ場をつくった。川崎なら一変があるかもしれない。これに続くのがプリンシアコメータ。19年の当レースの勝ち馬で18年も2着している。川崎2100mの経験値はこの馬がNo1だ。今年で8歳になり、さすがに全盛期の勢いが感じられないが、軽快な先行力は健在。得意コースの川崎で巻き返して不思議はない。レーヌブランシュも不気味な存在。昨年の関東オークスで鮮やかな勝利を飾り、JBCレディスクラシックでも掲示板を確保するなど、古馬一線級とも互角に戦ってきた。まだ4歳と若く、上がり目が期待できる点も見逃せない。勝ってダート牝馬路線の世代交代となるのか注目したい。地方馬ではダノンレジーナが急速に力をつけている。JBCレディスクラシックで4着に好走すると、大井でシンデレラマイルTRを勝利。本番の東京シンデレラマイルも終始楽な手ごたえから、最後は内を突き抜けて快勝した。21戦目にして初の重賞勝ちとなったが、そのインパクトは強烈。地方馬の秘密兵器といえる存在だ。大井のサルサディオーネも忘れてはいけない。毎年このレースでは苦杯を嘗めており、今年も川崎コースの攻略がカギなりそうだ。その他では、JRAのローザノワール、金沢から船橋に転入したハクサンアマゾネスなどが登録している。

スケジュール

●3月4日(木)
・エンプレス杯(川崎)
・兵庫ユースC(姫路)

●3月6日(土)
・オーシャンステークス(GIII・中山)
・チューリップ賞(GII・阪神)

●3月7日(日)
・弥生賞ディープインパクト記念(GII・中山)
・飛燕賞(佐賀)

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